長い時間をそれぞれの場所で過ごしながらも、同じ空気感を共有してきたZEN-LA-ROCK、G.RINA、鎮座DOPENESS。その感覚が自然と重なり合ったときに生まれるのが、FNCYの音楽だ。Hip Hopを軸にしながらジャンルを軽やかに横断するスタイルは、シーンにとどまらずカルチャー全体と心地よくリンクしている。その自然体でしなやかなバランスこそが、FNCYならではの魅力。
最新シングル『GOOD 2 ME』は、そんな彼らの現在地を映す一曲。変化に抗うのではなく受け入れ、「今の心地よさ」を肯定する。そのリアルでポジティブな感覚は、きっと聴く人の日常にも寄り添ってくれるはず。そんな“今がちょうどいい” 空気をまとった3人に、現在のモードについて話を聞いた。

luteの読者に向けて、簡単に自己紹介をお願いします!
ZEN-LA-ROCK:メンバーで高身長ダミ声担当のZEN-LA-ROCKです
G.RINA:トラック、音方面担当のG.RINAです
鎮座DOPENESS:FNCYの末っ子事の鎮座DOPENESSです‼︎
それぞれソロで長いキャリアを持つ3人だからこその“成熟したグルーブ”がFNCYの魅力だと感じています。3人の間で共有している“空気”は、FNCYが動き出した2019年と比べてどう変化しましたか?
ZEN-LA-ROCK:そんなに変わってないつもりですが、流石に今年8年目!なので色々変わったかもですね。白髪増えました涙
G.RINA:すこし大人になったかな・・
鎮座DOPENESS:客観的に言葉にするのはムヅカシイですw 変わってるし変わってない‼︎

自分にはない、他の2人の好きなところを教えてください。
ZEN-LA-ROCK:恥ずかしいですね♪素敵が星の数過ぎてなかなか
難しいです
G.RINA:ふたりはまずステージで華がありますよね♪ それと全然違って見えるけど、ふたりとも根っからのB-BOY。リスペクトしています。
鎮座DOPENESS:ZENさんは圧倒的なB-BOYなMC力‼︎ RINAさんは独自マルチプレイヤーなB-GIRL力‼︎
90年代に夢中になった、今聴いても自分のなかで色褪せない大好きな曲を一つ教えてください。
ZEN-LA-ROCK:BEASTIE BOYS / SABOTAGE
G.RINA:Deee-Lite / Picnic In the Summertime
鎮座DOPENESS:2つでw The Notorious B.I.G. / Juicy と スチャダラパー/彼方からの手紙
最近インスピレーションを受けたカルチャーや、いま面白いと感じている動きがあれば教えてください。
ZEN-LA-ROCK:知り合いの立川のサーカスで行われたLESSIXのファッションショー、友人の新しいお店の、神泉ゆうちゃんOPENといった個人でハッスルしている人の活動に刺激を受けます。
G.RINA:こどもと一緒にたのしむHip Hopは一味違いますね。それぞれに好きな新譜が違うので、聴かせあったりしています。
鎮座DOPENESS:子供に読み聞かせる絵本‼︎

最近、これはリリックにしたいなと思った出来事はありますか?
ZEN-LA-ROCK:無茶あると思うのですがパッと出てこないです
G.RINA:出来事はないのですが、ひとの心に潜む、できれば向き合いたくない弱さについて考えています。
鎮座DOPENESS:リナさんが↑でリリックにしたい、と思った事を3人で形にするには…って思っちゃいました。是非リリックにしてみたい‼︎
FNCYのリリックについて。言葉を書くときに、3人それぞれ意識していることや工夫していることがあれば教えてください
ZEN-LA-ROCK:基本前の人が書いたバースに対して書いている回覧板方式にしているので、そこは大切にしてます。あと、みんなの意見!(デモの方が良かったとか)
G.RINA:という訳なので、凹凸がパズルのピースのようになるように、各々が曲ごとに伸び縮みしたりしていると思います。
鎮座DOPENESS:言葉から想起する絵、カメラワークやカット割ほのかなエモーション。なってたって自分がテンション上がるパンチライン‼︎

FNCYのライブで、観客との近い距離感や身体的な体験で3人が大切にしていることはなんですか?
ZEN-LA-ROCK:季節、場所、時間によっての選曲、曲順でしょうか
G.RINA:良い心持ちで臨めること
鎮座DOPENESS:なるべくグッドバイブレーションw 『いつものよ〜うに幕が開〜き…』
Hip Hopは長く“マスキュリニティ”と強く結びついて男性中心の文化として語られることが多いですが、時代とともにシーンも少しずつ変わってきています。長年活動されてきて、制作やライブ現場で『こういう風に変わったな』と変化を感じることはありますか?
ZEN-LA-ROCK:元々HIP HOPの”マッチョ”なスタイルやファッションとかは大好きですが自分のスタイルとしてはあまり打ち出せていないですし、FNCYでは特にそのエッセンスは違うカタチでアウトプットしてるつもり、出来ているかな?なので変化は感じていて、非常にポジティブに捉えつつ令和のHIPHOPゲームをサバイブ中で御座います。
G.RINA:ヒップホップに関係なくあらゆる場所で、違和感を受け流している自分を見つけた時に、受け流してる場合じゃないよと思えるようになったこと。伝えたら伝わる。伝わらなくても伝えていくのが大事だと思えるようになりました。
鎮座DOPENESS:力任せの勢いで誤魔化さない。本質的な素敵なアーティストが増えてると思います。あこがれてます‼︎
若い頃の自分に、“それ、焦らなくていいよ”とアドバイスするとしたらどんなことですか?
ZEN-LA-ROCK:わはは。頑張れ!もっとRAP の練習しておけ!と伝えたいですね。
G.RINA:焦る焦らないで結果はほぼ変わらないので、大切だと思うものを大切にして。
鎮座DOPENESS:自分が焦らなくていい‼︎と思えるまで焦ってみて。

“リアル”であることはHip Hopの重要な概念のひとつですが、SNSやAIが当たり前になった2026年、FNCYのみなさんがライブや曲作りの現場で感じる、“フェイク”と“リアル”の境界はどこですか?
ZEN-LA-ROCK:嘘とかは流石にNGでしょうか
G.RINA:聴く人見る人それぞれが境界を決めるのかなって思います。エンタテインメントになにを求めているか、人それぞれなので。
鎮座DOPENESS:リアルとフェイクを他者に思う前に、自分に問い続けれるか?と思うので人それぞれ境界を見つけてくだけだ。と思っております。
Hip Hop, Danceシーンの“今”で面白いと思うことは?
ZEN-LA-ROCK:常にFRESHなトコロ
G.RINA:ダンス音楽は巡ってるので、心ときめく調合、配合ですね。
鎮座DOPENESS:G姉ちゃんZEN兄ちゃんがおしゃった御言葉に同意‼︎
Hip Hopは単に音楽のスタイルというより“自分の態度や生き方を表現する文化”だと思います。FNCYにとって2026年のいま、FNCYとして表現する“アティテュード”はどのようなものでしょうか。今、リスナーに届けたい感覚やメッセージがあれば教えてください。
ZEN-LA-ROCK:等身大であり、流石に若くはないので、イイ年齢の令和のストリートの歩き方を磨いていきたいです。
G.RINA:ユースの音楽でありながら、いまだ温故知新というか、先ゆく方々や過去の物事からも学べることがたくさんあるので、そこがおもしろいし、自分たちがやりつづける意味もあるのかなと。
鎮座DOPENESS:自分がやりたい事を続けれるだけ続けよう‼︎ その道すがら色んな出来事や出会いがまってるよ!! 良い悪いの判断はさておいてw
90’sのカルチャーやスタイルを今っぽくする感覚はFNCYらしさのひとつだと思います。最近、『これ自分たちらしいな』と思ったカルチャーやスタイルのアップデートはありますか?
ZEN-LA-ROCK:やはり三人でやっている良さで回顧で終わらない”温故知新”感でしょうか
G.RINA:狙いをつけて考えるのはAIには敵わないかもだけど、生身の、それもだいぶ熟しかけてる人間が集まったぞ!という感じがおもしろく届くなら、それは結構アップデートじゃないですか?
鎮座DOPENESS:3人各々の活動(生活)から一緒になる瞬間に醸し出される空気感。
FNCYは楽しさを大事にするスタンスが印象的です。これからどんな表現や試みに挑戦していきたいですか?
ZEN-LA-ROCK:三枚目のアルバムでネクストレベルのそれをお伝えしたいです!
G.RINA:そうですね。
鎮座DOPENESS:まさに‼︎

—
Photography by @qoo_kikuchi
Interview, Text & Edit by Saori Hayashida @saori8
—
FNCY 8TH ANNIVERSARY ONE MAN LIVE🎤
2026年 6月14日(日)
at 渋谷 Spotify O-EAST
Open 18:00 – Start 19:00 -
出演:FNCY(ZEN-LA-ROCK, G.RINA, 鎮座 DOPENESS)
& FNCY SPECIAL FRIENDS
主催:FNCY

