Interview with TOKINE

R&Bを軸に、歌やラップ、さまざまなジャンルを自由に行き来しながら、自分だけの色を音楽に描くSSW・TOKINE。12ヶ月連続リリースの集大成となる『Spectrum』には、ふと降りてくる“閃き”を逃さず、光も影もまるごと音楽にした彼女の感性が詰まっている。「音楽は、私にとって光」。TOKINEが描く、今の景色とこれからの音楽についてインタビュー。



lute 読者に向けて、⾃⼰紹介をお願いします!

はじめまして!シンガーソングライターのTOKINEです。よろしくお願いします!

最近よく聴いている音楽は?

haruka nakamuraさん

自分だけのプレイリストを作っているくらい大好きです。

これまで最も影響を受けたカルチャー、アーティストを教えてください。

ブラックミュージックです。
幼少期から叔父に様々なブラックミュージックを聴かせてもらっていました。
国内外を問わずたくさんのアーティストの作品に心を打たれてきましたが、同じ日本出身のアーティストという括りで挙げるなら、SOULHEADさんです。「こういうサウンドで歌いたい」と思うきっかけをお二人の音楽からいただきました。

最近、「これいいな」と思った作品(音楽・映画・本・アートなど)は?

空山基さんの展示です。
美しく生命力のある作品を作る方は、同じだけグロテスクな部分にも目を向けていると思っています。作品からその深い愛情を感じ、帰宅後はインタビューを片っ端から見ました。「やはり!」と思える答えがたくさんあり、とても興奮しました。

⾳楽活動以外で好きなこと、ハマってることはありますか?

絵を描くことです。頭の中に見えているイメージをキャンバスに描くのが好きです。アクリルガッシュという絵の具を使って描くのですが、油絵と水彩の中間のような描き心地が気に入っています。いつか油絵も描いてみたいです。

ニューアルバム『Spectrum』は、12ヶ月連続リリースの集大成であり、「一つひとつの楽曲を光として捉える」というコンセプトが印象的です。このアルバムを通して、リスナーにどんな景色や感情を届けたいと思いましたか?

私にとって音楽は光です。だから私自身も光を音楽で表現したくて、作品を作り続けています。

人も光も、それぞれ違う色を持っていて、一人の人の中にもいろんな面が存在しています。光と影は表裏一体ですが、光を伝えるために影の部分もアルバムでは表現しています。聴いてくださる皆さんにとって、光になるような曲が一曲でもあれば嬉しいです。

R&Bを軸に、Hip Hopやガラージ、クラブミュージックなど多彩な要素が溶け合った作品ですが、サウンド面で特にこだわったところ、新たに挑戦したことを教えてください。

ビートはNUU$HIくん、最後の磨き上げは塩田 浩さんにお願いしました。サウンド面では「棘」「重み」「華」の三つを意識しながら、新しさや面白さを追求しました。今後はギターサウンドやエレピなど、シンプルなサウンドの楽曲にも挑戦したいし、要素を一つに絞って深掘りしていくことにも挑戦したいです。

ご⾃⾝の作品で⼀番のお気に⼊りの一曲(または作品)とその理由を教えてください。

最近リリースした「閃き」です。私が作品を作る上で大切にしていることを込めています。流れ星のように一瞬で降ってくる閃き、そして「インスピレーションは一つも零さない」という想いを軸に、UKグライムを取り入れながらも、新鮮さと壮大さを感じられるサウンドに仕上がっています。

⾳楽制作のインスピレーションや制作で大切にしていることは?

インスピレーションは一つも零さない。

そして、インプットもアウトプットも純度を意識しています。

最近気になっているニュースや社会問題は?

自然災害、戦争などさまざまです。

本当は、人々の安心安全な暮らしが保たれていて、そこから「どう生きていくか」を語れる世界であってほしいです。でも今も戦争反対という言葉を交わさなければならない現実があります。それがとても悲しいです。

創作活動に⽋かせないアイテムや機材はありますか?

 PC、マイク、ソフトなどいろいろありますが…
シンガー目線だとレコーディングやライブの前に使う歯磨き剤でしょうか。ウェルテック ConCoolのリペリオという歯磨き剤は、すっきりしながらも潤うので手放せません。

今注⽬している、またはコラボしてみたいアーティストはいますか?

haruka nakamuraさん

最後に、ファンの皆さんと、これからTOKINEさんの⾳楽に出会う⼈に向けてメッセージをお願いします!

いつも私の楽曲を聴いていただき本当にありがとうございます。みなさんと同じ時代を生きることができて嬉しいです。これから出会ってくださる方にも、「この曲好きだな」と思える一曲をぜひ見つけていただけたら嬉しいです!


Photography by Sumire Tamura @sumiretamura
Interview & Text by Saori @saori8

TOKINE 
シンガーソングライター

幼少期からR&B、HIPHOP、DISCO、GOSPELなど多様なブラックミュージックに触れて育つ。
活動拠点を大阪から東京へ移した後、2017年にVictor Entertainmentよりメジャーデビュー。
2020年からはインディペンデントアーティストとして活動。深みと透明感を併せ持つ歌声を武器に、R&Bを基盤とした自由な表現で、歌・ラップ・コーラスを横断する独自のスタイルを確立。キャッチーなメロディーと耳に残るフロウ、繊細な感情表現によって、遊び心のある作品からセンチメンタルな作品まで幅広い楽曲を生み出している。日常のささやかな情景から孤独や葛藤、高揚感まで、多様な感情を繊細に描きながら、幻想性と都会的な感覚が共存する独自の世界観を表現している。